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チャップリンの移民
The Immigrant

スタッフ

キャスト


(解説)
『霊泉』に次ぐミューチュアルにおける十一本目の作品で、次作の『冒険』を最後にチャップリンはミューチュアルを離れてファースト・ナショナルと組み、ハリウッドのサンセット大通りに建設されたチャップリン撮影所での撮影を開始することになる。

この作品が製作された一九一七年、第一次世界大戦の勃発によりヨーロッパからの難民が大量にアメリカへ流入してきたことに危機感を抱いた合衆国政府は移民制限法を成立させた。そのような政治的状況を背景として作られた本作品には、喜劇的な笑いの中に、チャップリンの政府に対する批判と社会的弱者に対する優しい気持ちが込められている。

完成作品の二〇倍ものフィルムが撮影に費やされ、丁寧に、そして贅沢に製作された作品でもある。

(略筋)
アメリカに渡る移民船。揺れる甲板のあちこちで船酔い客がグッタリしている頃、チャーリーは巧みにバランスをとって耐えるのだが…。やがて食事の時間になると、テーブルの上でスープが行ったり来たり……。エドナと病気の母親がお金を盗まれて悲しんでいると、トランプ賭博で勝ったチャーリーは、そっとエドナのポケットにお金を入れてあげるのだが、船員がこれを見て誤解したため、エドナにチャーリーの親切が伝わって、船旅は続いて行く。《自由の女神》が見えると甲板にはロープが張られ、下船手続きをしてアメリカに到着。エドナ母子とも別れてチャーリーは、ひとり飢えと貧乏を背負って、とあるレストランの前に佇むと、幸運にもお金を拾って店の中へ…。なんとそこでエドナと再会。互いに喜び、ご馳走するのだが、懐が気がかりで……


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