MATSUDA: Nen-Pyo (Japanese)
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ごろん棒時代

 

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(解説)
片岡千恵蔵の『續萬花地獄』(完結篇)に次ぐ作品で、振津嵐峽の第一回監督作品。振津嵐峽は晩年には大映の専務を務めた曽我正史の監督名であり、振津はドイツの監督フリッツ・ラングから、嵐峽はなじみの宿屋「嵐峽館」から付けたと言われる。当時は、千恵プロの経営面から製作・監督までをこなし、千恵プロの屋台骨を支えた一人である。

後に鳴滝組の中心人物となる八尋不二の原作、脚本による真の痛快娯楽時代劇であり、当時の批評には「時代劇が決して純正映画でない故に、本格的でなくとも愉快に興味のみで終始し得る方がいゝとすれば、如斯作品は大いに賞められていゝと思う。常道でなくとも何か此の喧騒な近代に生活するものゝ興味に適合する一種の魅力を持って居る点に於て成功している」とある。

(略筋)
江戸の街中を“喧嘩買います”を看板に、結構繁昌している二人のごろん棒三五郎と獅子六は、今日も嵐花亭での喧嘩を買ったが、お町の仲裁でその場は収まったものの、侠客の勢力争いに巻き込まれ、当の二人が喧嘩別れ。だが、そこはごろん棒、助っ人として喧嘩場で顔を合わせると、仕事そこそこに二人で飲みに行ってしまう。一方、旗本の跡目を継げない次男、三男達が、大名町人の弱味につけ込んで金をゆする「よしや組」を作り、はびこっていた。

お町に惚れていた三五郎は、お町の弟金三を斬ってしまい自暴自棄になり、酒の中に溺れていった。だが、侠客と善悪入り乱れての争いが起こり獅子六が単身乗り込んで行くと、誤解のとけたお町が獅子六の危急を告げに三五郎の元へ。三五郎は嵐花亭へー。そこによしや組も現われて、大立回りー。


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