MATSUDA: Nen-Pyo (Japanese)
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浪 人 街
第一話、第二話

 

スタッフ

キャスト


(解説)
言わずと知れたマキノ正博の代表作である。しかし、シリーズ三話で五十六巻にのぼるこの名作も、現在保存されているのは、第一話のラスト場面と、第二話を合わせた約六十分のみであり、第三話は断片すら残っていない。

マキノ映画はスター俳優の大量脱退により、若い俳優達を動員した集団劇を作ることを余儀なくされ、その状況がそれまでの時代劇では考えられないユニークなシナリオを生み出した。奇抜なスポークン・タイトル、全篇に漲る鋭い感性、凝ったカメラ・ワークが融合、一大センセーションを起し、当時の反体制的な若者の熱烈な支持を受け、日本映画のヌーベルバーグと呼ぶべき作品となった。

(略筋)
第一話・美しき獲物 浪人暮しの荒牧源内は、彼に一途な思いを寄せるスリのお新と所帯を持つが、献身的な愛情を注ぐお新と、打算ばかりが先にたつ源内の間には、やがて破綻が訪れる。劇は此処に始まる―。

第二話・楽屋風呂 千馬平八という居候をかかえてしまった浪人宮内甚内が、町家育ちの娘お蒔と所帯を持つことになったのだが、“女房か、男の友情か”と平八に割って入られ、一騒動起こした末、お蒔は里に帰ってしまった。

白河三十郎は五十両で命を売り、河合又五郎の護衛役として雇われた。倉橋九郎兵衛の娘お紋は三十郎を慕い、お紋の弟重兵衛は殿秘蔵の名刀を持ち逃げして浪人となった。不破伝五左衛門は仕官を夢見ながらも、今は悪殿三浦嘉左衛門の用心棒。浪人街の人々が織りなす愛憎人生劇の一篇である。


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