MATSUDA: Nen-Pyo (Japanese)

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一　心　太　助

スタッフ

キャスト

（解説）
『恩愛五十両』に次ぐ稲垣浩監督作品で、昭和六年の正月映画として封切られた。明朗時代劇と呼ばれた千恵蔵映画の中でも娯楽色の強い、楽しい一篇である。正月らしい華やかさと、観客に新春への希望を抱かせるその見事な手法が相俟って大ヒットし、この興行成績によって、稲垣浩が予てより映画化を希望していた『瞼の母』が実現出来たと言われている。

相手役は、千恵プロ創立に参加した唯一の女優、衣笠淳子。大久保彦左衛門役の山本嘉一は日活向島撮影所以来の元老で、水戸黄門や吉良上野介、乃木大将など、実に多くの歴史上の人物を当り役にしている。

（略筋）
徳川三代将軍家光公の御世。すぐ怒り、すぐ泣き、すぐ笑う、単純な上に曲がった事は大嫌い、人の為には我が身も顧みず、義理人情にはめっきり弱い江戸ッ子魚屋太助の物語―。

太助もいよいよ年貢の納め時、目出度い祝言の日を迎えたが、そんなことはすっかり忘れて三度の飯より好きな将棋に無我夢中。やっと駈け付けたものの…祝言は滅茶滅茶の大騒ぎ。はたまた、辻斬り犯人を見事捕えて大久保彦左衛門邸に連行すれば、何とそれは将軍家光公であった為、俄然上を下への大騒動。天下の御意見番も太助には度肝を抜かれる。或る日、半次の家に高利貸しが借金の取り立てに来た。そこで江戸ッ子太助、気っぷの良さは人一倍、家財道具一切合切売り払って半次のもとへ。何もなくても女房と二人仲良く新年を迎える太助である。

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