MATSUDA: Nen-Pyo (Japanese)
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諧謔三浪士

 

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(解説)
『渦潮』に次ぐ稲垣浩監督作品で、ダグラス・フェアバンクスの『三銃士』あたりからヒントを得たと思われる。当時はナンセンス物が流行しており、時代にマッチした斬新な時代劇をという意図のもと、千恵プロ全員が企画に参加して製作したという。第八戦社同人とは、千恵プロ脚本部、監督部における研究団体のことで、痛快なギャグを次々と連発している。製作プロ内の団体とはいえ、専門のギャグマンを使用した日本映画は、本作品が先駆けであろう。

三浪士を演じた瀬川路三郎は千恵プロ創立以来のメンバーで、独特な風貌を持ち、個性的な脇役として活躍した。尾上桃華は、どんな役でも器用にこなす重宝な脇役として定評があった。相手役を務めた桜井京子は、日活時代劇の売れっ子女優の一人。

(略筋)
浪人風情を好んで甘んじ、明るく人生を楽しむ美剣士、三好清十郎。女と青大将が大の苦手で酒より他に好きなものなし、だが宝蔵院流槍の達人、佐久良勘兵衛。恐ろしく鼻っ柱は強いが女にかけては青菜に塩という愛すべき男、国枝半四郎。この三浪士のいるところに脱線騒動がない訳ない。されど三人に共通する点は、曲がった事が大嫌い。そしてまた“がる奴”と“ぶる奴”が気にくわない。と、そこに浅草界隈を根城に狂暴の限りを尽す不逞の集団、六法阿弥陀組が現われた。当然黙って見過せる三浪士ではない。その頃、一方では旅川鬼十郎なる怪人物が出現し、どうした事か三浪士は贋金造りの犯人にされてしまった。本物にも贋物にも大体天下の通宝には縁の薄い彼らである。勿論、憤然として身の潔白を明かすべく事件の渦中へ飛び込んで行った。


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